Aug 28 2008
東京経済大学名誉教授 劉進慶氏
総括と閉幕のことば
本日のこの会合は日本における華僑華人の交流史上、画期的な会合ではないかと思います。
ここにいる教授たちは大学で日本の子弟たちを預かっております。例えば私の場合、少なくとも年間100人単位の学生がおります。この会の会員は今60人、したがって少なくとも×100人です。日本全体で600人の大学教授が年間6万人の学生と知識を分かち合っているのです。この会合の‘共同の知’は、すでにこの意味において日本社会に一定の貢献をしています。この場を今日、成田会長を含め財界が認知してくれました。本当に感動に耐えません。これは日本における華僑華人の日中交流史の新しい役割であり、私たちはそれを深く自覚しております。
日中交流史から言いますと、実は2000年の日中交流、すなわち仏教の伝来や儒教の共有が‘共同の知’であったのです。ですから二千数百年来、私たちはそれをもうやってきたのです。その後これを忘れ、そして今ここで改めてその重要性が認識されたのです。
過去の‘共同の知’は文化、物の交流であって生きる知恵、生き方の知恵の共有でした。現在は科学知識の交流、もの作りの知恵の交流であって、今度は私たちが日本から学ぶことになります。日本が先人として私たちを教えてくれるという意味では今日、トヨタ自動車の奥田会長が認知してくれたことは非常に画期的なことです。
いまや中国は世界の工場として多くのもの作りの‘知’を日本と共有しています。中国はこれからも一世代二世代学び続けて多分あと半世紀すると、もの作り、科学的‘知’の交流も一応卒業できるでしょう。
ここで私が特に強調しておきたいのは、未来の日中の‘知’の交流はインターネット社会の知の交流であり、これがわれわれの新しい課題ではないかということです。
いわゆるインターネット社会の交流では、科学知識の交流だけでは足りず、文化、生きる知恵、政治経済、平和の問題それから共生の知、今まで二千年あまりの生き方の知恵の交流まで含めなければなりません。インターネット社会はEメールで人間関係を作っていきますが、その人間関係が非常に重要になってきます。
成田会長が先ほど最後に、日中の未来は運命共同体であると言われましたが、正にその通りです。生きる知恵は科学知識とは違ってもっと上位概念の知恵です。かつて僧侶たちが瞑想して世の中のいろいろなシークレットを解いたように、上位概念の知を携えた、13億の中国人民と1億2千万の日本人民のダイナミックな知恵の交流、これが将来の日中交流の新しい歴史を作り、その一局面として経済の交流があります。一方、社会諸制度については日本のほうが先輩であるので日本から学ぶ、日本の近代的諸制度を大いに学ぶ、それからFTAです。
そういう新しい時代に大きな期待を持って、私たち教授会議の責任の重さを考えつつ、お祝いと自分を励ます気持ちで会を締めくくりたいと思います。
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