Aug 28 2008
中華人民共和国特命全権駐日大使 武大偉氏 挨拶
国交正常化30年が過ぎました。30年前に共同声明を出したとき、中日平和友好関係が発展するのは中日両国民の利益あるいは両国の国の利益、あるいはアジア太平洋地域ひいては世界の平和と安定に有益だという両国政府のコンセンサスができました。今振り返って見ますと、この30数年の実践の結果から言えば、当時両国政府が確認したことは正しかったということを日中双方の誰も否定しないだろうと思います。
先ほど荒井先生がコマーシャルを挟みながら挨拶されましたが、今回日本華人教授会議を作るときに日本経済新聞から多大な協力を得ました。今日出席された奥田経団連会長、成田電通会長及び経済界の皆さんにもご尽力をいただきました。
華人教授会議を作った理由ですが、中日関係が30数年発展してきた今、いろいろな新しい問題が出てきました。両国政府のみならず両国国民の間でも意思疎通、知恵を分かち合うという努力なしにはこれからの中日関係がうまくいかないという心配があるわけです。
会議代表朱建栄は日本のテレビにも時々出るわが中国人の一人ですけれども、彼が先ほど紹介しましたとおり、いま在日中国人は50万人近くおります。73年に私が初めて日本に来たときには5万3千人でしたので益々拡大しています。その中で優秀な人材もたくさん出てきました。日本のテレビや新井先生の新聞で報道されたようなことだけではなく、努力して実績を作った中国人も数多くおります。教授だけでも600人になりました。華人教授会議は今60数名で、その中の一割くらいであり、先頭部隊としてこれからどんどん拡大していくわけです。
華人教授の皆さんは中国のことも日本のこともよく知っています。これらの皆さんといろいろなかたちで交流し、これから中日関係をどうすればよいか、当面している問題をどう処理すればよいか、経済はどうすべきか、今回も‘共同知’ということですが、いろいろなテーマでこの1年の間がんばってまいりました。また、日本経済界の皆さん、新聞・マスコミ界からのいろいろ協力を得ながら努力しております。非常に良い仕事をされ、やっと1年になりました、おめでとうございます。これからも益々発展されることを祈念いたします。
当面の中日関係については全体的にアンバランスの問題があります。現在、経済・文化が先行しており、特に経済分野においては順調に推移しております。先ほどお話をしたおり、成田会長のトヨタは今年も史上最高の利益で良い業績を残したと言いましたら、会長がトヨタは日本だけでなく世界が市場であるからそれくらいの利益が出てもおかしくないのだと言われました。マーケットは元々北米とか日本国内にあるのですが、われわれ中国も多少貢献があるものと私は考えております。現在トヨタさんも中国でいろいろがんばっております。
中国の経済発展の第一波は日本の製造業で、第二波の日本の原材料部門も非常にいい影響が出てきたようです。第三波は中小企業・農業分野で、いろいろ協力して日本の景気回復にもプラスになるのではないかと思いますが、そのために努力している日本経済界の私の先輩もたくさんおります。私もその中でいろいろアドバイスしております。この分野ではこれからどうすればいいか、お互いに検討していかなければならないと思います。
文化交流も盛んになっております。例えば日本の大相撲が6月6日、31年ぶりに中国を訪問し、北京・上海で公演する予定です。先々週、大使館で106名の力士のために壮行会を開きました。大使館はこの部屋より何倍もあり普通5百人位収容できるのですが、力士たちが入りますと狭くまた低くなります。教育文部副大臣それから政界の皆さんも大勢来ていただいてにぎやかに挨拶・激励をしました。これは非常に大きな進歩です。
文部副大臣は挨拶の中で、大相撲は日本固有の文化であると強調しましたが、私は中国にも昔相撲があったと言いまして、ちょっとずれがありました。私が相撲は日本の文化だと言うなら、中国の人もそれは認めるでしょう。実は三国志のあと秦代の本の中に‘相撲’の文字がちゃんと書いてあるのです。
先週私は常陸宮様と一緒に食事をした際その話をしましたが、常陸宮様は小さいとき先生に、相撲は外国から入ってきたというように教えてもらった印象があると言われました。このように文化交流のほうはスムーズに進んでおります。
問題は政治分野で、皆さんもご承知の通りいろいろ問題があります。これをどう乗り越えればいいかということが当面最大の問題です。それについては両国政府もいろいろ努力しており、今回の‘共同知’としても皆さんの知恵が出されればよいと期待しております。ありがとうございました。
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